■ スピード指数の新しい方向性 〜【第8回】ダート未勝利を斬る(その3)〜
指数以外で注目すべき点と言うと、着差が挙げられるでしょうか。
ダート戦というのは、基本的に着差が開きやすいんですけど、
中でも未勝利は着差の開くレースが多くなります。
小差で負けた馬と大差で負けた馬のどちらがいいかと言われたら、
そりゃあ開いてない方がいいに決まってると言ってしまいそうになりますが、
調べてみるとそうでもないようなんです。
同一着順、同程度の指数の馬を集めて、
その中で着差の開いていないものと開いているものを比べてみるということで、
前回使ったサンプル(2着分)のうち、指数「高」のものを、
さらに着差によって3段階に分けたときの成績が以下のとおりとなります。
ダート未勝利2着指数高(着差ごと) | |||
着 差 | 大 |
中 |
小 |
レース数 | 71 | 130 | 70 |
勝 数 | 34 | 49 | 22 |
複勝数 | 60 | 96 | 52 |
勝 率 | 47.9% | 37.7% | 31.4% |
複勝率 | 84.5% | 73.8% | 74.3% |
単回収率 | 104.4% | 77.1% | 57.3% |
複回収率 | 100.3% | 89.4% | 84.4% |
見てのとおり、着差の大きいものほど勝率・複勝率が高くなっています。
もちろん、着差が大きいものの方が指数が高いなんてことはなく、
むしろ、この3分類の中で指数平均最低なのが着差の大きいものなんです。
同指数であれば、着差が大きいほど成績がいいという傾向は、指数が高いほど顕著で、
指数が低い部類の場合では、逆に着差の小さいものの方がいいくらいです。
(まあ、指数が低い部類の馬を買うことはないでしょうが)
ある程度の指数で着差の開いたものは、指数がちょっと低めに出ていると思った方がいいでしょう。
2008.07.16 「ダート未勝利を斬る(その3) 」より